
てお話しします。
(S9)このプロジェクトにおきましては大体3つのエリアがあります。これが商業区域、大体28ブロックから成る非常に高層の建物があります。ホテルやオフィス街、あるいはそのほかの商業地域で大体・1キロぐらい。そしてまた別の区画、塊があります。ロイヤルガーデンがこちらにあります。ここのところをレクリエーションの公園とします。それから、こちらが住居地のエリア。大体14ブロックのコンドミニアムがあります。
(S10)このプロジェクトに関してはこの人を欠かすことはできません。ジョホール州のかつての州の長であった人であります。1987年にこの方が職務についておられましたが、この方がクアラルンプールに来てシンガポールに帰るときには、非常に大きな町から非常に小さい田舎に帰るような気分がすると。ですから、ホンさん、助けてほしいと。つまり、何らかの再計画をしてジョホールバルをもうちょっと活性化、あるいは活気を与えてくれませんかと。そして、シンガポールに対しても恩恵をもたらすような形で何か計画はないかということをおっしゃったわけです。
(S11)そのコンセプト形成についてお話しする前に、もっとジョホールバルの背景説明をさせていただいた方がいいと思います。これは、何年も前に撮った古い写真でありますが、ジョホールバルはそのほかの居住区、マラッカ、あるいはペナンーペナンについては聞いてらっしゃる方もいるかもわかりませんけれども、ゴムを輸出したりしておりました。あるいはパイナップルとか、そのほかジョホール州の産物を輸出している港町でありました。この町は非常に典型的な狭い道がありましたし、そして区画も非常に小さく、また道路のインフラストラクチャーも、その都市の規模にしては非常に整備が整っていなかったということです。
(S12)ここからごらんいただきますように、この道ですけれども、大きく見えますが、大体10から20ぐらいの区画です。私が最初にジョホールバルに来たときに、この地域を見たとき、そして先ほどのリクエストについても考えたわけです。このエリアを再開発するのは余りにもコストがかかり過ぎるということがわかったわけです。まず、土地代も高くつくし、マレーシアにおいては法的整備が整っておりまして、土地を入手するということはそう簡単にはいかないわけです。ですから、こういう土地を入手しようと思えば、その間にある土地を例えば土地所有者が手放さないとか、非常に難しいわけです。
このCBDは、鉄道でここからシンガポールまでつながっておりました。ですから、実際にここのエリア開発というものをこの中間でカットしてしまうような形になってしまいます。初期の開発は大体自然な形で広がってきたということで、例えばここは居住区になっていますし、あるいはここはイスタナガーデンでありまして、つまり、ロイヤルガーデンですから開発することはできない。ですから、ここの土地は非常に限られている。ですから、過去10年とか20年前の土地開発を考えてみますと、こちらの方に伸びる、あるいは郊外の方に伸びるという形で、いわば自然に広がってきたという背景があります。
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